投資を始めようと思ったとき、悩むのが「一括投資と積立投資、どちらがいいの?」ということではないでしょうか。
毎月コツコツ積み立てるほうが安心なのか。
それとも、まとまったお金があるなら、早く投資に回したほうがいいのか。
保険を解約して投資に乗り換えようかと考えている方や、
相続や退職金などでまとまったお金が入った方も、気になるところだと思います。
私は2015年から株式投資を始め、2024年から新NISAでの運用も続けています。
実際に、毎月5万円の積立投資をする一方で、2025年からは年始にまとまった金額を投資する方法にも舵を切りました。
今回は、我が家のオルカンの運用実績を紹介しながら、一括投資と積立投資について考えてみたいと思います。
※この記事で紹介する運用実績は、2026年10月時点で提示した証券口座の数値です。評価額や損益は日々変動します。
最初に、2つの投資方法の違いを整理しておきます。
一括投資は、まとまった資金を一度に投資する方法です。
例えば、手元に300万円の投資資金があるなら、300万円をまとめて投資します。
投資したお金が早い段階から市場で運用されるため、相場が上昇すれば、その値上がりの恩恵を受けやすくなります。
一方で、投資した直後に株価が大きく下がる可能性もあります。
高いところで買ってしまった場合、含み損が大きくなることも覚えておきたいところです。
積立投資は、毎月一定の金額を継続して投資する方法です。
例えば、300万円を投資する場合、毎月10万円ずつなら30か月かけて投資することになります。
一度に大きな金額を投資しなくてよいため、投資初心者でも始めやすい方法です。
価格が高いときには少ない口数を、安いときには多くの口数を購入できます。
ただし、積立投資なら損をしないというわけではありません。相場が下落すれば、積み立てた資産が元本を下回ることもあります。
では、実際に我が家が運用しているオルカンの成績を見てみます。
2024年から毎月5万円ずつ積み立ててきました。
- 累計投資額:170万円
- 評価額:2,274,164円
- 評価損益:+574,164円
- 損益率:+33.77%
毎月5万円をコツコツ積み立てて、評価益は約57万円になりました。
少しずつ投資してきたお金が、まとまった資産に育っているのを見ると、積立投資を続けてきてよかったと感じます。
もちろん、この先も同じように増えていくとは限りません。
こちらは、年始の一括投資を中心に、まとまった金額を買い付けてきた口座です。
- 累計買付額:5,316,200円
- 評価額:7,660,900円
- 評価損益:+2,344,701円
- 損益率:+44.10%
2024年は何度かに分けて購入していましたが、
2025年からは年始にまとまった金額を投資する方法に変更しました。
2025年は200万円、
2026年は100万円を年始に投資しています。ほかに2026年3月の買い付けも含まれています。
こちらの口座では、評価益が約234万円になっています。
損益率も、毎月積み立ててきた口座の33.77%に対して44.10%。
今回の我が家の運用実績では、まとまった資金を中心に買い付けてきた口座のほうが、損益率が高くなっています。
ただし、購入時期や買い付け方が異なるため、
この数字だけで一括投資そのものの優位性を証明できるわけではありません。
それでも、私自身が運用を続けてきて感じるのは、
投資に回したお金が市場で働く時間は、やっぱり大切だということ。
同じ金額を投資するにしても、いつ投資するかによって、運用結果は変わってくるのです。
投資信託などの資産は、値上がりすることもあれば、値下がりすることもあります。
それでも、長期的な資産形成を考えるなら、早く投資に回すことで、運用できる時間を長く取れます。
例えば、手元に投資資金が300万円あるとします。
この300万円を年始に一括投資する場合と、
毎月10万円ずつ30か月かけて投資する場合では、
同じ300万円でも市場に置かれている期間が違います。
相場が上昇していく局面では、先に投資したお金のほうが値上がりの恩恵を受けやすくなります。
さらに、長期間運用を続け、得られた利益も運用に回すことで、複利の効果も期待できます。
実際、Vanguardの研究では、
まとまった資金を一括投資する方法は、数か月に分けて投資する方法よりも、
過去の比較で有利になったケースが多く報告されています。
ただし、これは過去のデータに基づく結果です。
投資した直後に相場が大きく下落すれば、分割して投資したほうがよい結果になることもあります。
つまり、一括投資はいつでも勝てる方法ではありません。
それでも、すでに投資に回すと決めた資金があるなら、
長い期間、現金のまま待たせることにも機会損失があるということです。
新NISAでは、非課税で保有できる生涯の投資枠が1,800万円あります。
この枠を、できるだけ早く使うのか。それとも、時間をかけて使っていくのか。
ここも考えてみたいところです。
例えば、合計1,800万円を投資する場合。
10年かけて投資するなら、単純平均で年間180万円。
月15万円、なかなか捻出するのは難しいかも?
30年かけて投資するなら、単純平均で年間60万円です。
月5万円なら、我が家もやっています。
どちらも、投資する元本の合計は1,800万円。
でも、早い時期に投資したお金ほど、運用できる期間が長くなります。
仮に、同じ利回りで運用できたとすれば、早く投資した資金のほうが複利の効果を受ける時間も長くなります。
もちろん、実際の相場は一定の利回りで増えるわけではありません。早く投資した直後に暴落することもありますし、長期にわたって資産が伸び悩む可能性もあります。
また、NISAの枠を早く埋めること自体が目的になってしまうのも違うと思っています。
大切なのは、枠を埋めることではなく、自分の生活や将来の計画に合わせて資産を育てていくこと。
投資に回せる資金が十分にある人と、毎月の収入から少しずつ投資する人では、取れる方法も違います。
自分に合ったペースで続けることが大切です。
ここまで読むと、まとまったお金があるなら、すぐに投資したほうがいいと思うかもしれません。
でも、私は誰にでも一括投資をおすすめするわけではありません。
例えば、保険を解約して投資信託に乗り換えようと考えている方。
退職金や相続などで、まとまったお金が入った方。
こうした場合は、まず、そのお金をいつ使う予定なのかを考えることが大切です。
数年後に大学の入学金や授業料として使うお金、住宅購入の頭金、生活費や緊急時に備えるお金。
こうしたお金まで投資に回してしまうと、必要なタイミングで相場が下がっていた場合に、損失を抱えたまま売却しなければならない可能性があります。
投資は、使いたいときに必ず利益が出ているとは限りません。
だからこそ、投資に回すお金と、使うために確保しておくお金を分けて考えたいのです
最近は、預貯金の金利にも目が向くようになってきました。
使う時期が明確なお金なら、普通預金だけでなく、定期預金などを活用する方法もあります。
預貯金と投資は、どちらか一方を選ばなければいけないものではありません。
預貯金には、必要なときに使うお金を確保しやすいという役割があります。
一方、投資は、値下がりするリスクを受け入れながら、将来に向けて資産を増やすことを目指すものです。
国が進める「貯蓄から投資へ」という流れも、現金をすべて投資に回すという意味ではありません。
生活を守るためのお金、数年先に使う予定のお金、長期的に増やしていきたいお金。
それぞれの目的に合わせて、お金の置き場所を考えることが大切だと思います。
では、これから投資を始める初心者には、どちらがよいのでしょうか。
私は、まずは毎月の積立投資から始めるのもよい方法だと思っています。
少額から始められるので、値動きに慣れながら、自分がどの程度の値下がりなら受け入れられるのかを知ることができます。
投資を始めると、資産が増えるときはうれしいものです。
でも、相場が下がり、資産が何十万円、何百万円と減っていくと、想像していた以上に不安になることもあります。
投資は長期で考えることが大切ですが、長期投資だからといって、必ず利益が出るわけではありません。
途中で暴落が起きることもありますし、回復までに時間がかかることもあります。
そのときに不安になって売却してしまうくらいなら、最初は無理のない金額で積み立て、値動きに慣れていくのも立派な選択です。
一方、十分な生活防衛資金があり、長期間使う予定のない投資資金をすでに確保しているなら、一括投資も選択肢になります。
大切なのは、どちらが理論上有利かだけではなく、自分が下落局面でも続けられる方法を選ぶことだと思います。
まとめ:お金を増やすことも、今の暮らしも大切に
我が家では、毎月5万円の積立投資を続けながら、2025年からは年始にまとまった金額を投資する方法にも取り組んできました。
今回の運用実績では、一括投資を中心に買い付けてきた口座の損益率が、積立投資の口座を上回っています。
この経験から、投資に回せる資金がすでにあるなら、早く市場に置くことには意味があると感じています。
ただし、今回の結果が、これからも同じように続くとは限りません。
一括投資でも積立投資でも、元本割れする可能性はあります。
だからこそ、生活費や数年先に使う予定のお金は確保し、投資に回すお金は長期で運用できるものにする。
そして、無理なく続けられる方法を選ぶ。
資産を増やすことは大切です。
でも、お金は人生を豊かにするためのものでもあります。
将来のために備えながら、今の暮らしも大切にする。
私もこれから、そんなバランスを考えながら資産形成を続けていきたいと思います。
※投資信託は元本保証ではなく、運用状況によって損失が生じることがあります。この記事は個人の運用経験を紹介するものであり、特定の金融商品への投資や保険の解約を推奨するものではありません。
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